鶴田一郎 『夏の宵』
二十四節気『立秋』 【季節の言葉1005】暑い日が続いています。読者の皆さま方、残暑お見舞い申し上げます。
本日8月7日は二十四節気の
『立秋』です。(期間を指す場合は8月7日~23日ごろ)
なので本日からご挨拶は「暑中お見舞い」ではなく「残暑お見舞い」となります。
『初めて秋の気立つがゆゑなれば也』(暦便覧)暦(こよみ)の上では、秋がはじまる日を意味しますが、
まだまだこれからも厳しい暑さが続く予定ですね。
「秋来ぬと 目にはさやかに 見えねども 風のおとにぞ おどろかれぬる」(古今和歌集)
(秋が来たとはっきりと見えるわけではないけれど、
吹いている風の音に、もう秋が来たとおどろかれることよ。)・・・と歌にもあるように、いにしえの人々は、ひそかな風のそよぎの中に秋の気配を感じていました。
この西から吹く気持ちよい
涼風(すずかぜ)は
「極楽の余り風」と呼ばれ、
都人たちは夏の盛りから敏感に感じ取ってきました。
荒波の人生でも、心を正し、自然に耳を澄ませば、極楽のお裾分けがいただける・・・・・
・・・ということなのかもしれません。
川縁などを散策すると、
蛡(虫偏に羽=あきづ=秋津=トンボ)が
風の波間に浮かんでいるのが観れるようになり、
「あきづ」が「秋」を少しづつ運んで来ているように感じます。
一昨日だったか我が家の庭に蛡が来てたよ♪
ワタシはこの時期、黄昏時の日が暮れるさまに「秋」の香りを感じるんですよねぇ~・・・・・
真夏の開けっ広げな黄昏(たそがれ)ではなく、
そこはかとなく物憂げな・・・というか、艶やかというか、
そんな雰囲気があるんですよねぇ~・・・巧く言い表せない。
『立秋』の七十二候
「初候」(8月7日~11日ごろ)涼風至る(りょうふういたる)涼しい風が初めて立つ頃です。土用蜆(しじみ)が旬の季節です。
「次候」(8月12日~16日ごろ)寒蝉鳴く(ひぐらしなく)カナカナカナァ~・・・・・と、ひぐらしがなく頃です。お盆の季節ですね。
「末候」(8月17日~23日ごろ)蒙霧升降す(のうむしょうこうす)深い霧がたちこめる頃です。そろそろ涼しさが実感できるようになるのでは・・・・・
夏の盛りのイメージですが、すでに暦の上では秋です。
お盆をすぎればすこし暑さが和らいでくる感がありますね。
秋立つかと雲の音聞け山の上 石井 露月
秋立つやはじかみ漬もすみきって 小西 来山
立秋の紺落ち付くや伊予絣 夏目 漱石
秋立つや富山へ帰る薬売 寺田 寅彦
秋立つや川瀬にまじる風の音 飯田 蛇笏
秋立つと仏こひしき深大寺 石橋 秀野
川半ばまで立秋の山の影 桂 信子
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テーマ:日々の暮らし - ジャンル:ライフ
- 2020/08/07(金) 07:00:00|
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