反脆弱性 不確実な世界を生き延びる唯一の考え方(上) by ナシーム・ニコラス・タレブ『まぐれ』『ブラック・スワン』のタレブが
経済、金融から、テクノロジー、人生、健康、そして愛まで
この不確実な世界で不確実性を飼いならし
したたかに生き延びるための唯一の考え方「反脆弱性」について語り尽くす。
その
「上巻」まとめ
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・風はろうそくの火を消すが、炎を燃え上がらせる。
・反脆さは耐久力や頑健さを超越する。
耐久力のあるものは、衝撃に耐え、現状をキープする。
だが、反脆いものは衝撃を糧にする。
・糖尿病のような現代病の多くは、食事のランダム性やたまの絶食というストレスがないことと関連があるようだ。
・ノイローゼみたいに過保護な親や、よかれと思って何かをする人たちが、いちばんの加害者であることも多い。
・理解するのに技術は要らなくても、それを書くには名人の技がいる。
・詐欺を見て詐欺と言わないなら、その人自身が詐欺師である。
・社会問題の多くは、「他の人がやっているから」という論理から生まれる。
・多くの未開社会の人々は、色盲でないにもかかわらず、色を表わす単語をふたつか三つしか持っていないという。
彼らは生物的な意味ではなく、文化的な意味で、色盲なのだ。
・彼は「心的外傷後成長」という現象を教えてくれた。
これは心的外傷後ストレス障害とは逆で、
過去の出来事で心に傷を負った人々が、それまでの自分より強くなるという現象だ。
・私たちの多くは、イノベーションがお役所的な助成や計画、
(イノベーションなんて一度も起こしたことがないくせに)肩書きだけはご立派なハーバード・ビジネス・スクールの
イノベーション・起業担当教授の授業、(これまたイノベーションなんて一度も起こしたことがない)コンサルタントの助言で生まれると信じている。
・あまりにもやすやすと手に入る快適さは意志の力を弱めるとして、毛嫌いしていた。
それは単に個人的なレベルの話ではない。社会全体が病に陥る可能性もある。
・航空機の自動化のせいで、航空機の操縦はパイロットにとって危険なまでにラクな作業になった。
危険が少なすぎることで、パイロットの集中力や技術は鈍くなり、実際に数々の航空死亡事故が起きている。
・ほとんどの人は暇な時間を無駄にしてしまう。暇な時間があると、人は機能が低下し、怠け、やる気をなくすからだ。
・声の大きさとその人の序列は反比例することに気づいた。
・愚か者は自分が見たいちばん高い山を、世界最高峰だと信じる。
・本や思想は反脆く、批判を糧にする。「火は障害物を糧とする」のだ。
・息子よ、お前にはがっかりだ。お前の悪い噂がいっさい聞こえてこない。嫉妬されないのは無能の証だ。
・幼い子供の場合、論理能力が未発達なので、痛みが唯一のリスク管理情報となる。
・使用すると消耗するのが機械だが、使用しないと消耗するのが生物だ。
・プロザックが20世紀に普及していたら、
ボードレールの「憂鬱」も、エドガー・アラン・ポーのむら気も、シルヴィア・プラスの詩も、
その他大勢の詩人の嘆きも生まれていなかった。魂のこもったものはみんな封殺されていたはずだ。
・道徳や倫理に背く機会が与えられるまで、その人の人間性なんてわからない。
・敗者というのは、失敗を犯しても反省せず、教訓も学ばず、失敗を恥ととらえる人たちだ。
新しい情報を活かすのではなく、保身に回り、前進する代わりに失敗の言い訳をする人たちだ。
・世界はどんどん平和に向かっているとという、七面鳥風の安易な考えを持つ人々もいる。
そういう人々はもちろん、平和を神聖なる「国家」のおかげだとのん気に考えている。
・データばかり見る頭でっかちの人間に、リスクは過去じゃなく未来にあると説明するのは難しい。
・為替がずっと微動だにしなければ、ほんのちょっと変動しただけでも、人々は世界が滅亡すると思うだろう。
ある程度の混乱がある方が、システムは安定するのだ。
・冷戦中、シカゴ大学は自由放任主義理論を教えていたが、モスクワ大学はその逆を教えていた。
だが、どちらの大学の物理学部でも、100パーセントとはいわないまでも、同じ内容を教えていた。
・あちこちでちょっとした火事が起こることで、森林内に燃えやすい物質が溜まらずにすむのと同じで、
経済のあちこちでちょっとした被害が出ることで、システムへの長期的なダメージを最小限に抑えられるのだ。
・民主主義では、後でどれだけ実害が出ようとも、政敵よりより結果を約束した方が常に得をするのだ。
・干渉主義は精神的・経済的な資源を使い果たす。そのせいで、一番肝心なときに干渉できなくなるのだ。
・運転手には、外的な規制よりも、危険の感覚がもたらすストレスや緊張が必要だ。
これによって、注意やリスク管理が養われるからだ。
・ラテン語には、「ゆっくりと急げ(festina lente)」という表現がある。
わざと遅らせる行為を尊重していたのは古代ローマの人々だけではない。
中国の思想家である老子は、「無為」という原理を掲げた。
これは「何もすることなく成し遂げる」ことを意味する。
・脆い橋が崩壊したのを、最後に横切ったトラックのせいにするのはバカげている、
そして、どのトラックで橋が壊れるかを前もって予測しようとするのはもっとバカげている。
だが、実際にはそれがしょっちゅう行われている。
・重要なのは統計学上の「テール」の部分に存在する抑圧されたリスクであり、
崩壊を引き起こした最後の砂粒を予見できなかったことではないのだ。
・彼に会うと、「自分はバカじゃない。少なくとも自分だけがバカなわけではない」という安心感にすぐに満たされた。
・ハーバード大学の経済学者の論文を読むのは、論文を書こうとしている人たちだけだ。
そしてその論文を読むのも、論文を書こうとしている人たちだ。
・現代の真のストア哲学者とは、恐怖を思慮深さに、苦しみを教訓に、過ちをきっかけに、
そして欲望を実行に変えられる人だと考えている。
・富は賢者の奴隷であり、愚者の主人なのだという。
・20世紀で最も多作の作家のひとりであるジョルジュ・シムノンは、
1年で60日間しか執筆活動をせず、残り300日は「何もせず」に過ごした。彼は200作以上の小説を残している。
・嫌いな人がいるなら、無視するか抹殺するかのふたつにひとつだ。絶対に「口撃」してはいけない。
・富の最悪の副作用はしがらみだ。豪邸に住む人は、やっぱり豪邸に住む人と交流するはめになる。
・男性と女性の知能は等しいが、男性の集団の方が分散やばらつき(つまり変動)が大きいので、
とんでもなく愚かな男性もとんでもなく頭の良い男性も多いということだ。
女性よりも男性の方が科学界や知識人に多い(そして刑務所や落ちこぼれにも多い)理由はこれで説明がつく。
・経済危機が起こるたびに、欲望が原因だという説が出る。
まるで、欲望の根源を突き止め、世の中から根絶することができれば、危機はなくなるといわんばかりに。
・「油断」が過ちの原因として挙げられることも多い。でも、マフィアのボスの死因は油断なんかじゃない。
死因は敵を作ったことであり、治療法は友を作ることだ。
・関連性があるだけのものを因果関係があると勘違いしてしまうわけだ。
富裕国の教育水準が高いと見るやいなや、確かめもせずに、教育が国を豊かにすると推論してしまう。
・知識なんて意味がないと言っているわけではない。
私が疑問を持っているのは、見てくればかり整えられて商品化・パッケージ化された知識だ。
お金を出せば市場で買うことができる、自己アピールに使えるような種類の知識だ。
・教育は人々を洗練された夕食の友にする。このメリットは無視できない。
・本物のトレーダーは、だいたいがだらしなく汚い恰好をしている。
それに、壁にかかったセザンヌの絵よりも、
中を漁れば色々なことがわかる分だけゴミ箱の方に興味を持ちそうな、知的好奇心に溢れた連中だ。
・思想が生き残るのは、対立する思想よりも優れているからではなく、
その思想を持つ人が生き残ったからなのだ。
・トレーダーが取引する → トレーダーが手法や商品について理解する →
→ 経済学者が数式を発見し、トレーダーが数式を使っていると主張する →
→ 新米トレーダーが学者を信じる → 吹っ飛ぶ(原因は理論によって誘発された脆さ)
・蒸気機関は産業革命の2000年くらい前、ギリシアの人々によって発見され、作られていた。
・中世科学史家のギ・ボジュアンによれば、13世紀以前には、ヨーロッパ全土で割り算ができるのはせいぜい5人だったという。
・中国人は「ヨーロッパのようないじくり回し(ティンカリング)や改善に対する熱意」を持っていなかった。
中国人は紡績機を作れるだけの手段を持ち合わせていたが、「誰も試さなかった」のだ。
・国家の豊かさが大学の繁栄を導くのであって、その逆ではないと考えている。
・現代の高価なジム・マシンを使って身体を鍛えている人たちは、
とてつもなく重いウェイトを持ち上げ、すごい数値を叩き出し、隆々とした筋肉をつけることはできても、
石を持ち上げられなかったりする。彼らの力は、お遊びの環境の中だけでしか通用しない。
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テーマ:日々の暮らし - ジャンル:ライフ
- 2021/01/20(水) 09:00:00|
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