春の知らせ『啓蟄』 【季節の言葉1103】 本日、3月5日は
『啓蟄(けいちつ)』です。
「二十四節気」の一つなのですが、あまり「二十四節気」は知らないけれども、
『啓蟄(けいちつ)』だけは学校で習ったから覚えている~・・・って方々が多いのでは?!
大気が温まるにつれ地中で冬眠をしていた虫たちが
戸を開き、穴から出てくるころ
「蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)」・・・・・って意味ですね。
「蟄」とは冬眠している様子を言い、
「啓」とは動作や行動するという意味です。
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本日から
『春分』までの期間を
『啓蟄』と云うのですが、
「二十四節気」をさらに季節分けしたのが
「七十二候」で、
初候 :蟄虫啓戸(ちっちゅう こを ひらく):冬蘢りの虫が出て来る
次候 :桃始笑(もも はじめて わらう):桃の花が咲き始める
末候 :菜虫化蝶(なむし ちょうと けす):青虫が羽化して紋白蝶になるちなみに
「二十四節気」も
「七十二候」も中国で考案されたもので、
紀元前から使われていたというから驚きです。
日本で使われだしたのは9世紀ごろからです。
ちなみに
『啓蟄』は中国では
「驚蟄」と書きます。
二十四節気の名称のうちで日本と中国で異なっているのは『啓蟄』だけです。
「春 思 - 賈 至」
草色青青柳色黄 草色青青として柳色黄なり
(萌えたばかりの草は青青として 柳の新芽は黄金の色)
桃花歴乱李花香 桃花歴乱として李花香し
(桃の花は一面に咲き乱れ 李の花は香しい)
東風不為吹愁去 東風為に愁いを吹き去らず
(だが、春風は私の愁いを吹き去ろうとはしてくれず)
春日偏能惹恨長 春日偏に能く恨みを惹いて長し
(長い春の日は憎らしくも 私の心に深い嘆きを起こさせるばかり) 盛唐の賈至の
「春思」、二首連作の第一首です。
中国の花だよりである「二十四番花信風」によれば、
李花は
「雨水」の三候(一候は五日間、二つの節気を六候とする)、
「桃花」は
「啓蟄」の一候ですから、描かれている花が丁度時季としてぴったりの詩でしょう。
『啓蟄』の季節を虫等には喩(たと)えずに、
『柳若葉芽吹き、ふきのとうの花が咲くころ』・・・とも言いますね♪
この
『柳』は、梅や桜とともに
『春』を代表する景物として、
とても親しまれています。
「万葉集」の大伴坂上郎女(おおとものさかのうえのいらつめ)が、
『わがせこが見らむ佐保道の青柳を手(た)折りてだにも見むよしもがも』(巻八)
(あの方は懐かしく見ておられるでしょう 生まれ育った佐保道の芽吹く青柳を
せめて手折った枝なりとも 私も観る手だてがないものかしら)
『うちのぼる佐保の川原の青柳は今は春べとなりにけるかも』(巻八)
(佐保の川風に打ち靡く河原の青柳は、
今は鮮やかに芽吹いて 春の装いになっているだろう)などと詠まれています。また
「古今集」では素性法師の
『見わたせば柳さくらをこきまぜて宮こぞ春の錦なりける』(巻一春歌上)
(都をはるかに見渡せば、柳の翠〔みどり〕と桜の白と交ぜ込んで、さながら春の錦であった。)そのほかに紀貫之の
『青柳のいとよりかくる春しもぞみだれて花のほころびにける』(巻一春歌上)
(青々とした柳の葉が、糸を縒り合せるように絡まり合う春こそは、
糸がほどけたように柳の花が開くのだった。)
または(花の咲くのをほころびるというので、着物のほころびを連想して
青柳が糸をよってかけるという春、つまり糸はいくらでもある春であるのに
なぜ花はみだれほころびるのかという連想。)また
「和漢朗詠集」にはワタシの大好きな、
慶滋保胤の
『東岸西岸の柳遅速同じからず、南枝北枝の梅開落已(すで)に異なり』
「東岸西岸之柳 遅速不同 南枝北枝之梅 開落已異」
(同じ春とは言え、地形や場所によって季節の到来には遅速がある。開く花あれば、散る花あり。
造化の妙は、そんな違いにも現れて、感興の源泉となる。)
・・・が普通の訳詩ですが、
(中国の大河は広く春の訪れも異なる。自分は今、西岸、北枝の立場だが、
いずれは東岸の柳、南枝の梅のように同じ花を咲かせてみせるとして
自分の崩れ落ちそうな心に鞭を打ったことがあった。)
対岸の柳を観たら青々してるけれども、ワタシはいつになったら
あのように良くなるんだろうなぁ~・・・と思うワケです。
地形や場所によって季節の到来には遅速があるのだから、
ワタシの処はいつ陽があたって、花が咲くのかなぁ~・・・と思うワケです。
そして眺めているとフト・・・・・
まだまだそこまで自分の力量がないから花が咲かないのだ。
・・・という事に、だんだんと気付いてくるんですね。ちなみに
与謝蕪村の・・・・・
『二(ふた)もとの梅に遅速を愛すかな』・・・の句は、この
慶滋保胤の詩句を踏んだ句と言われています。
「芭蕉」もよく発句や付句(つけく)に
『柳』を詠んでいて、
『吹度に蝶の居なをる柳哉』
『古川にこびて芽をはる柳かな』
『輪乗する若衆に暮るる柳哉』・・・・・等々、二十数句ほどあります。
(心は既に)春ですねぇ~・・・・・♪♪
(実際は)まだ少し肌寒いですが・・・・・いつもご訪問ありがとうございます。
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テーマ:日々の暮らし - ジャンル:ライフ
- 2021/03/05(金) 09:00:00|
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