七十二候【紅花栄(べにばなさかう)】 【季節の言葉1325】早いもので、まもなく5月も終わりですね。
暦では、七十二候の第二十三候
「紅花栄(べにばなさかう)」となりました。
紅花の産地・山形での紅花の開花時期はもう少し先のようですが、
アザミに似た可憐な花々が、黄色から次第に赤みを帯びていきます。
紅花が日本へ渡来したのは5世紀ごろで、栽培法と染色法と共に伝わったそう。
輝くように鮮烈で麗しい紅色となる
「紅花染」は、
「藍」とともに最も親しまれる日本の色の代表選手、
いにしえより歌に詠まれ、艶やかな衣を染め上げてきたのです。
紅花の花から染め上げられる
「紅(くれない、べに)」のバリエーションも実にさまざまです。
たとえば
「艶紅(つやべに)」は、紅花の色素を沈殿させた泥状のもので、
黒味があるように見えるほど濃い赤色。
白磁の皿などに塗ると、光線の具合で
金色に輝きます。
江戸時代以前には、この艶紅を口紅やほお紅として使用しています。
「深紅(ふかきくれない)」は、8日間ほどかけ染め上げた濃い紅色。
唐の影響が強くなっていった奈良時代に、
濃い紅花の赤をこう呼ぶようになった
「唐紅(からくれない)」。
光源氏が最愛の紫の上に贈った可憐な衣の色
「今様色(いまよういろ)」。
ごく淡く薄く染めた
「桜色(さくらいろ)」…
はんなりしたピンクから金色を秘めた紅色まで、
一輪一輪摘んだ花びらだけで染め上がる
紅花染。
手間の数ほどに深く濃く発色していき、
匂い立つようなグラデーションを描く色それぞれに、
日本人が寄せてきた色への思い、繊細な色彩感覚を感じます。
紅花は漢方では「紅花(こうか)」、英名では「サフラワー」。
ハーブや生薬としても古くから親しまれてきました。
血液の循環をうながすことから高血圧をはじめ、
女性特有の不調緩和にも用いられてきたのです。
これは、紅花に含まれるポリフェノールの一種「リグナン」に、
ホルモンバランスの調整作用があるからだそう。
血行不良・冷えの改善と相まって、
バランスを崩しやすい月のリズムを正常化すると考えられているのです。
紅花をお茶として飲めば不調を改善できるかもしれませんね。
ワタシが子どもの頃から親しんできたのは「サフラワー油」ですね。
誰からかは分からない(覚えていない)のですが
定期的に、いつも送られて来ていました。
今でも揚げ物類は基本、すべて「サフラワー油」です。
串カツの時だけ「サフラワー油」と「ごま油」半々ですね。
古くは女性のほほやくちびるを染め、王朝時代の衣を染め、
そして冷えた体を暖めてくれる植物・紅花の花が、
色鮮やかに赤く染まる
「紅花栄」の時節がやってきました。
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テーマ:日々の暮らし - ジャンル:ライフ
- 2022/05/26(木) 08:01:00|
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