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『曲水の宴』 (京都の休日274)


『曲水の宴の図』 京都御所の御常御殿の「杉戸絵」
『曲水の宴』 (京都の休日274)


 本日、4月29日は、京都 伏見の城南宮で
平安貴族の歌遊びを再現する『曲水の宴』が午後弐時からあります。

 庭園を流れる川のほとりで、十二単のお姫様や、狩衣の公家たちが
和歌を詠むという、優雅な行事が見られます!

 木漏れ日もやわらかな平安の庭を、ゆるやかに曲がりながら流れる
一筋の遣水(やりみず、小川)。

 色とりどりの狩衣(かりぎぬ)や小袿(こうちき)といった
平安時代の貴族の装束に身を包んだ7名の歌人が遣水の傍らの座に着くと、
川上に控えた水干(すいかん)姿の童子が朱塗りの盃にお神酒を注ぎ、
羽觴(うしょう、おしどりの姿を象った盃台)の背に載せて流します。

琴の音が響く中、歌人はその日の題にちなんで和歌を詠み、
短冊に認(したた)めます。
そして、目の前に流れ来る羽觴を取り上げ、盃のお酒をいただくのです。

宴の間には白拍子の舞も静々と披露され、ゆったりと時間が流れる王朝の雅を
今に再現しています。

(この日は神苑の拝観料は無料です。有料観覧席はありません。
長椅子が用意されていますので早めにいけば座れます。
12時前にいけばリハーサルも見れます。)

曲水の宴 京都城南宮











■平安貴族の歌遊び
 曲水の宴(きょくすいのうたげ)は、
平安時代の優雅な貴族の文化を今に伝える行事で、
男性は狩衣(かりぎぬ)を身に付けて公卿に、
女性は小袿(こうちぎ)姿となって女房に扮し、
城南宮の楽水苑を流れる遣水(やりみず)のほとりに座って、
上流から流れてくる杯が自分のところに着くまでに和歌を詠んで
短冊に記す遊びです。

見事和歌を詠み終えた歌人たちは、目の前の杯をとり上げ、満たされた酒を飲み干していました。

 この行事は、城南宮のすぐ近くにあったという鳥羽離宮で、
当代一の歌人と称された藤原定家や後鳥羽上皇が
しばしば歌会を催していたことにちなんで春と秋に行なわれています。

会場となる楽水苑は鳥羽離宮の庭園の遺構で、
源氏物語に登場する光源氏の六条院の庭に似せて作ったという
築山が残っています。

余談ですが、六条院は、太政大臣となって位を極めた光源氏が、
それまでつき合いのあった恋人たちを呼び寄せ同じ敷地で暮らすために
造った大邸宅です。

四季それぞれにあった庭と御殿を造って渡殿(渡り廊下)でつなぎ、
春を思わせる紫の上は春の対屋、
冬の凛とした風情をただよわせる明石の上は冬の対屋という風に、
恋人たちをその雰囲気にあった邸の女主人にしたとされています。

ちなみにこの光源氏の行動は、王朝貴族の習慣からすると
最高級に情の深い良い男のふるまいでした。

■曲水の宴のはじまりは…
 この優雅な遊びをはじめたのは、4世紀頃、東晋時代の中国で、
楷書・行書・草書という現在の代表的な3つの書体を完成させて
書聖と称された王羲之(おうぎし)といわれています。
王羲之は竹林に囲まれた風光明美な土地にある蘭亭に皆を集め、
右へ左へと曲がりつつ流れる小川のほとりに座って、
一句詠んでは酒の入った盃を飲み干して皆とともに禊(みそぎ)としたと
いわれています。
この儀式が行なわれた春は、暖かくなって過ごし易くなると同時に疫病が流行り出す季節。
そのため古代の人々は野山や河原に出て水を浴び、
身を清めて無病息災を祈りました。
王羲之が行なった曲水の宴は、その習慣を風流にアレンジしたものです。
しかし奈良時代の日本では禊の意味が次第に薄れはじめ、
曲水の宴は貴族たちの間で春の野に出て歌を詠む優雅な遊びとして定着します。

日本書紀によると、顕宗元年(485年)には宮廷の儀式として行なわれており、
やがて趣味人たちの遊びへ、しそして民衆にまで広がり楽しまれていたといいます。

なお、この春の疫病よけの習慣は、
貴族の間では穢れを人形(ひとがた)に移して川に流す流し雛から
ひな祭りへと発展して行きました。
また、各地の神社では花鎮(しず)めと呼ばれる疫病封じの祭りが
行なわれるようになって行きました。
京都にある今宮神社の「やすらい祭」はその代表的なものです。

■凝ってるコト、あれこれ
 この曲水の宴で、酒を満たした杯をのせて流す台となっているのが
羽觴(うしょう)です。
「羽觴」とは、もともとは雀に見立てて作られた杯のことで、
翼の形をしていました。

唐の詩人李白が「春夜宴二桃李園一序」で、
さかんに杯をやり取りする様子を
「羽觴を飛ばして月酔う」・・・と、詠んだことから酒杯をさすようになりました。

城南宮の曲水の宴では、実際に羽を重ねて水鳥の形にこしらえた羽觴に
朱塗りの杯をのせて遣水に流しています。
この城南宮には鳥羽離宮の築山の遺構といわれる「春の山」のほかに、
「平安の庭」「室町の庭」「桃山の庭」という3つの時代の特徴を供えた庭と、
苔と白砂でできた「城南離宮の庭」があります。

苑内には源氏物語に登場する約100種類の植物が植えられていて、
事前に予約すると神職の方が一緒に歩いて説明をしてくれます。

また、神社の鎮座する伏見の地は「伏水」とよばれる美味しい水が
湧くことから月桂冠や黄桜といった有名な酒蔵が並ぶ場所でもあります。
苑内にも泉が湧き出ています。

■江戸時代の江戸では・・・
ちなみに江戸では『曲水の宴』を行っている歌舞伎役者の浮世絵が
ありますのでご覧下さい。

三代豊国『俳風花むしろ(曲水の宴)』嘉永5年(西暦1852年)
(右)役者:澤村 長十郎、市川 海老蔵、坂東 しうか
(中)役者:嵐 璃寛、市川 団十郎、岩井 粂三郎
(左)役者:坂東 竹三郎、市川 小団次

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