財)奈良屋記念杉本家住宅保存会「狆引き官女」
『狆引き官女(ちんびきかんじょ)』 (京都の休日739) 本日は
『桃の節句』の
『お雛さま』・・・という事で、
『お雛さま』にちなみ、余り知られていない雛人形をご紹介します。
上記写真
〔 財)奈良屋記念杉本家住宅保存会〕の
『狆引き官女(ちんびきかんじょ)』です。
文字通り、
狆(チン)を引っ張っている官女です。
あぁ~そうそう、日本では
『官女(かんじょ)』と云います。
どこぞの国は「女官(にょかん)」と申しますが、お間違いなきよう。
なぜお雛さまに
「狆(チン)」が出てくるのか不思議かと思うのですが、
昔はお産で命を亡くすご婦人方が多かったために、
お産が軽い犬にあやかって犬を加えたそうです。
女の子が生まれる度に雛人形を買い足して、その子のお守としました。
乳児の死亡率の高い時代、無事に育つのを何より願ったのでしょう。
「狆(チン)」という字も不思議ですね。この文字は和製漢字です。
犬は外で飼う・・・というのが日本人の常識だった時代、
「狆(チン)」は、お座敷で飼う犬(抱き犬)だったために、
猫と犬の中間と考えられて、ケモノヘンに「中」と書いて『狆(チン)』
・・・という字になったそうです。
『狆(チン)』という呼び名は元々、
「ちいさいいぬ」⇒「ちいさいぬ」⇒「ちいぬ」⇒「ちぬ」と、
段々と詰まって行き、最後に「ちん」となったと云われています。
実は、
「狆(チン)」の形と色は、高価な着物を着た女性が
お座敷(畳の上)で飼うことを考えに入れて改良された犬なんだそうです。
豪華な色柄の着物に負けることなく着物姿を引き立てる・・・・・
それが
『狆』の「白黒」の意味だったのです。
たまぁ~に聞く
『お座敷犬』とは「狆(チン)」の事を指します。
「狆(チン)」は、正真正銘、日本原産の愛玩犬です。
ちなみに英語名は“
Japanese Chin”もしくは“
Japanese Spaniel”とも言い、
双方共に“
Japanese”が入っています。
どこぞの国の歴史ドラマで、マネして王宮に「狆(チン)」と同じような
「白黒」の座敷犬がいるのを見かけますが、
日本の時代劇のマネしているのがモロ分かりです。
おおよそ江戸時代から明治にかけて、盛んに飼われていた犬なんだけれども、
最近は洋犬ブームで見かけないようになりましたね。寂しいです。
「狆(チン)」は、おとなしく物静かで賢く、
しつけもしやすい犬種です。
飼い主や家族に従順で情愛があり、他の犬とも友好的です。
いたずらをすることもなく、攻撃的な面はまったくありません。
非常に飼いやすい犬種といえるでしょう。
雛祭りの人形 一体、一体にも色々と意味・歴史があり、奥深いですね!
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テーマ:日々の暮らし - ジャンル:ライフ
- 2022/03/03(木) 08:01:00|
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