『宮廷の祝い膳』 (京都の休日742) 弥生(3月)卯月(4月)といえば
祝い事が多く重なる時期ですね。
「宮廷料理」という言葉には歴史の重みと雅な響きがあります。
宮中のハレの儀式を飾る
「有職料理」は、日本料理のルーツです。
朝廷や宮家等の宮中で行われる節会や宴会などの際の
儀式料理が
「有職料理(ゆうそくりょうり)」です。
京都で発祥した料理の流れには、
お寺の「精進」、お茶の「懐石」、一番古くからある
「有職」とがあります。
その後各地に広がった精進料理・懐石料理と違い、
宮中の伝統を伝える有職料理は、京都の土地で守り継がれているのが特徴です。
享保七年(西暦一七二二年)から続く
「萬亀楼(まんかめろう)」は、
現在の当主が古(いにしえ)の時代の料理やしきたりを今に継承しています。
「有職料理 萬亀楼」は、平安中期宮廷の料理方を務め、
鎌倉期に源頼朝公より姓を賜り、庖丁方を務め以後 豊臣秀吉公の命で、
八条ノ宮家、後に京極ノ宮家、有栖川ノ宮家と仕えておりました。
有職料理 萬亀楼興味のある方は、下記の「続きを読む」をクリック!いつもご訪問ありがとうございます。
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有職料理の特徴は、何といってもその供し方にあります。
料理は白木の折敷や島台、松や鶴の絵の描かれた三宝を使って恭しく運ばれます。
正月の場合、島台や三宝には松の飾りをして晴れやかさを表します。
器にかわらけを多用し、麻紐を三宝の飾り付けや箸袋をしばるために
使うことも有職らしい表現といえるでしょう。
料理は伝統・技法を踏まえながらも、現代の味覚に合わせていますが、
日本料理のルーツとして忘れてはならないものでしょう。
式包丁(京都の有職料理の老舗 萬亀楼さん)「神巌の鯉」の「式庖丁(しきぼうちょう)」「有職料理 萬亀楼」は「生間流(いかまりゅう)」の「式庖丁」でも知られています。
「式庖丁」は、平安時代から宮中で節会等のおめでたい日に行われてきた食の儀式でございます。
烏帽子、袴、狩衣姿で、大きな俎板に乗せた魚や鳥を、直接手を触れず、
庖丁刀と俎箸で切り分け、瑞祥という めでたい形を表すものです。
平安中期、すなわち藤原道長の時代に宮家より伝わりまして、現在で1100年ほどになります。
「式庖丁」は藤原一族によって完成され、当時の貴族・公家に伝わり、
生間流は御陽成天皇の弟君、八条の宮(秀吉の養子となり桂の方に八条の宮家を名乗られ、
後の桂の宮で今で申します桂離宮です)に仕え、
その後京極の宮家、有栖川宮家と経過いたしまして、現在二十九代目家元であります。
「式庖丁」は、一年のうちでも主に節会(せちえ)に行います。
節会と申しますのは中国より伝わります祝日で、
代表的なのが1月1日、3月3日、5月5日、7月7日、9月9日でございます。
3月3日は桃花の節会、5月5日は端午の節会、7月7日は七夕の節会、
9月9日は重陽の節会です。
その中でも重陽の節会は旧暦で申しますと10月以降にあたり、
菊の花が咲き誇る時期で又、不老長寿を祝うたいへん華やかな節会でございます。
即ち式庖丁は、節会の折々に魚の切り方でもって
瑞祥表現(おめでたい形)するもので、食するものではございません。
愛でて、何かをおくみ取りいただき、次の宴に移っていきます。
◆献上飾り(上記写真の最上部) 蛤(はまぐり)、さざえを入れた献上籠を島台に載せたハレの日の飾りです。
もともと菓子や果物を盛って宮廷に献上する献上籠ですが、
食べ物を商う店の印として、縁起のよい貝を入れています。
松の飾りもめでたさを表します。
◆島台盛り(上記写真の手前左) 島台の上に色とりどりのめでたい料理を盛り合わせしました。
島台には松を立てて、正月の風情を表しています。
料理は、伊勢海老、くわい、岩茸、蓬莱巻、からすみ、鶉(うずら)照り焼き、
ちしゃとうとちょろぎ、酒盗。
島台は洲浜を表した景色が転じて料理を盛る器として使われました。
◆甘鯛、青味大根(上記写真の手前右) 松と鶴が描かれた白い三宝に、松の枝を立てて供される有職料理らしい
趣(おもむき)の一品です。器は金を塗ったかわらけで、
その上に松葉を敷き、甘鯛と青味大根を載せています。
上品な仕立てでの中に祝いの心を込めています。
◆ぶどう豆、数の子柿膾(上記写真の最前列) 白木の折敷の上にはぶどう豆と、焼物に入った数の子と柿膾。
正月の宮中の料理の始まりの品です。
現在、ワタシたちが食べる正月料理と同じものですが、
白木の折敷、からわけ、麻紐で結んだ箸袋を使うのは、
宮廷料理ならではです。
日本の
「宮廷料理」である
「有職料理」は、いかがでしたでしょうか?
多分、料理系ブログでも、細部まで詳しく載せているブログは皆無だと思います。
それと、どうでもよい事なのですが一応、
2011年のミシュランガイドにて星二つ獲得しています。
そうそう、以前に映画「武士の献立」が話題となっていましたが、
これは江戸時代の話なので、全く別物ですので悪しからず。
ちなみに下世話な話なのですが、お料理などの料金について・・・・・
◆おすすめ料理
有職料理 37,950円(税サ抜30,000円)
50,600円(税サ抜40,000円)
63,250円(税サ抜50,000円)
京懐石・昼 12,650円(税サ抜10,000円)
18,975円(税サ抜15,000円)
京懐石・夜 22,770円(税サ抜18,000円)
25,300円(税サ抜20,000円)
31,625円(税サ抜25,000円)
◎要予約
◆式庖丁はお食事の前などに、人数に関係なく1回に88,000円(要予約)
◆サービスメニューお昼のお料理(12:00~14:00)
竹籠弁当 7,865円(税サ抜6,500円)
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テーマ:日々の暮らし - ジャンル:ライフ
- 2022/03/20(日) 09:00:00|
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